初恋の味は甘酸っぱい!?

11月 26th, 2013

僕がライブチャットのパートナーとして知り合ったのは、女子大生の女の子でした。
ライブチャットの専門サイトには様々なジャンルがあって、女子大生に話相手を務めてもらえるサイトもあるのです。
優良なサイトを見つけ出すまで非常に苦労しましたが、その甲斐あって今はスリリングな経験をさせてもらっています。
僕自身も大学に通っている身分なので、ちょうどいいですね。

ある時、あなたに恋人はいますかと聞かれたので、正直に「いません」と答えたら、
「それってさびしくない? 相当たまってるでしょ」などと笑われました。
放っておいてくれと言ったものの、女の子を相手にこんな会話ができること自体、非常に新鮮な気分だったので、僕はどことなく不思議な満足感を覚えていました。
「あなた、家に閉じこもってばかりじゃなくて、ちゃんと恋人を探さなきゃ」
このような説教もうけます。
この話題については、以前もまったく別の人から振られたことがありますが、彼女がいないのってそこまで珍しいことじゃないと思いませんか?
だって、開き直ったことを言うなら、そういう持てない人たちのために、出会い系サイトとか、ライブチャットの専門サイトみたいなものがあるのでしょう。

「確かに私も、今は彼氏とかいないけど」
そう前置きした後で、彼女は自分の初恋について聞かせてくれました。
甘酸っぱい内容であることには違いなかったのですが、どうやら彼女の初恋が成就することはなかったようです。
そういう経験すらいい思い出だと、彼女は言い切ります。
強がりには聞こえませんでした。
僕もいつかそんなふうに自分を達観できる人間になりたいものです。
「ちなみに、あなたは初恋の経験とか、ないの?」
「ないですよ」
「ふーん? でもさ、子供のころに好きになった子とかは、いるんじゃないの?」
「それは、ないこともないですけど……」
「ねえ、あなたの初恋の相手って、どんな子?」
「……べつに初恋の相手とかじゃないですよ」
「何でもいいから」
 相手がやたらと強引に迫ってくるので、仕方がなく、幼いころの初恋(未満)の体験を暴露しました。
今思い出しても恥ずかしい告白でした。
だいたいにおいて、成就する初恋というものがほぼ皆無である以上、恥ずかしくない初恋の告白などないのです。

僕の初恋の相手は、控えめに言ってもとてもかわいい女の子でした。
栗色の髪を背中まで長く伸ばした姿が印象的で、ほとんどの思い出が消失した今でも、その姿をぼんやりと思い返すことができます。
「それだけよく覚えてるなら、やっぱりそれは初恋だって」
というふうにからかってくるチャット相手を軽くあしらい、僕は自身の体験をとうとうと語ります。
とはいえ、他人様に語って聞かせる価値があるかどうかは甚だ疑問です。
どこにでもありふれたつまらない話に過ぎないはずなのです。

それでも、相手は話を最後まで聞いてくれました。
くだらない話ね、と評することもありませんでした。その代わり、彼女はもっと突っ込んだ話を要求してきたのです。
「ねえ、その相手とは結局どうなったの?」
「どうなったもくそも、小学校を卒業するのとほぼ同じタイミングで、その子の親が海外に転勤することになったので、それきり会っていません」
「さびしいね」
「別にさびしくはないですよ。そもそも、まともな恋をしたわけじゃないですし」
「でも、可愛い子だったんでしょ?」
「そりゃあかわいかったですよ。目鼻立ちがくっきりして、お人形さんみたいな印象でした」
「外国に行ってもモテたでしょうね」
「そうでしょうね。僕には関係のないことですけど」
「彼氏とか作ったのかな?」
「だから、僕には関係ないですよ」
 だんだんチャットがヒートアップしていきます。
「あるいは、もう日本に帰ってきてたりして」
「……え?」
「あら、親の転勤ならよくある話よ。何年間か外国で勤続して、そのあと日本に帰ってくるの」
「……まさか」
「すっかりおとなになって、スタイル抜群の金髪美女になってたりして?」
「……髪の色が変わるわけないでしょう」
「胸は驚異のEカップ! あ、『きょうい』って別にダジャレじゃないからね」
「分かってますけど。胸が大きいって線は意外と当たってるかもしれませんね。小六の時から、他の女の子と比べて少し大きかったんで」
「あなたやっぱり、そういういやらしい目でその子のこと見てたんだ」
「違います。今のは誘導にかかっただけです。はずみです。言葉の綾です」

 ライブチャットの相手は、街でひょっこりと彼女に再開したらどうする?
なんて聞いてきます。
魅力的な展開ですが、ほぼ百パーセントありえない話ですね。
「胸も大きくなって」
「だから、胸の話はもういいですって」
「お尻も大きくなって、すっかりおとなの女に……」
「そういうことしか頭にないんですか?」
「ねえ、再会したら犯してみたいと思わない?」
「思いませんよ! 第一再会なんてしたくてもできませんから」
「ある朝、あなたが大学に向かうために、最寄りの駅のホームで電車を待っていると、偶然運命の彼女に出くわすのよ」
設定がやたらとリアルでした。
「相手はすぐにあなたのことに気がついてくれる。その場で再会の喜びを分かち合い、すっかり意気投合したあなたたちは、同じ電車に乗り込むの」
「……ということは、まさか彼女も僕と同じ大学に通っているんですか?」
「もう、そんな細かい事はどうでもいいじゃない」
決して細かくはないですが、突っ込まないでおきます。
「季節は夏! 彼女の夏服姿があまりに眩しくて、あなたは自分の欲望を抑えられなくなっていくの」
 話があからさまに怪しい方向に流れていくような気が。
「周りに人はたくさんいるし、ちょっとくらい悪戯しても気付かれないだろう。そういう算段を付けたあなたは、彼女のスカートの奥に手を入れて、下着を……」
「ちょっと待ってください! なんでぼくは朝っぱらから痴漢してるんですか?」
「男の子ってみんなそんなもんじゃないの?」
「違いますよ! なんですかその勝手なイメージ!」
「当然、相手の子には拒絶されるはずよね?」
「当たり前じゃないですか!」
「ところが、意外なことに、相手の子はあなたの行為を受け入れます」
「……なんでやねん!」
「心だけでなく、身体でも意気投合したあなたたちは、大学何かそっちのけで、白昼堂々ホテルへ……」
「……とんでもない話ですね」
「で、その相手の女の子が、私だったらどうする?」
「……は?」
 もちろん冗談よ、と笑ったものの、あまり笑い飛ばす気にはなれませんでした。
ライブチャットの専門サイトでは、いろんな子を相手にいろいろな会話を楽しむことができるので、楽しいですよ。
本当に。
なかには、男性との出会いを待っているうぶな女の子もいます。

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